ベースやギターを始めると、まず左手が思うように動かないことがストレスになると思います。よく紹介されているのは、左手を上手く動かせるように1フレットに人差し指、2フレットに中指という1フレット1指ができるよう左手を柔らかくするというトレーニング法ですが、今回はトレーニング以前にスコアを上手く読むことで指の動き自体を自分にあったものに変えれることを知って欲しいと思い記事にまとめています。
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異弦同音を知る
異弦同音とは、弦は異なるが音は同じであるという意味。もっと簡単にいうと、22フレットの4弦ベースには、22フレット×4弦の88音、更に解放弦4音の合計92種類の音を出せる計算になりますが、実際には37音しか出すことができません。つまり、多くの音は弦は異なるが同じ音であるという意味です。楽譜を五線譜で読むことができるレベルであれば何の問題もありませんが、特に初心者の方はタブ譜で練習することになると思います。タブ譜であれば、書いてある弦とフレットで演奏するしかないので、それを自分好みのフレットに変更することはできません。練習している曲を動画で見ても、人により左手のポジションが違うと思います。それが今回のポイントです。
異弦同音の具体例
弦で音程を表現する時の理屈を覚えましょう。
太い弦は低い音、細い弦は高い音
押弦箇所からブリッジまでの距離が長いほど低い音、短いほど高い音
では、解放弦を例に異弦同音の具体例を見てみましょう。
1弦解放弦→2弦5フレット
2弦解放弦→3弦5フレット
3弦解放弦→4弦5フレット
これを応用すれば・・・
3弦7フレット→①4弦12フレット、②2弦2フレット
となります。そう。出したい音の両弦5フレット動いた箇所が異弦同音となります。フレットをどちらに動かすかは、弦で音程を表現する理屈に従って考えて下さい。慣れてくると考えなくてもできるようになります。
弾けないフレーズを考える
ベースやギターをよく見ると、ネック側のポジションより、ブリッジ側のポジションの方がフレットの幅が狭くなり弾きやすくなっているのが分かると思います。また、5フレットと解放弦の使い分けをすることで、今まで弾けなかったフレーズが弾けるようになるかもしれません。つまり、今練習しているタブ譜を新たに異弦同音で表現しなおす、もしくは、一部を異弦同音にしてみることで自分に合った弾き方を見つけることができるのです。
5弦ベースの曲表現
異弦同音を考えていくと最も細い弦と太い弦のそれぞれ5音は異弦同音がないことになり、5弦ベースの曲では必ず5弦の解放~4フレットまでの音が出てくることになります。そうでなければ5弦ベースを使う必要がありませんからね。ちなみに、必要となる音の2弦下で2フレット高いところが1オクターブ高い音になるので、5弦ベースの曲を4弦ベースで表現するときは参考にしてください。(例:5弦2フレット→3弦4フレットで表現)
注意点
異弦同音といっても音圧等は変わってきますので、使いどころは注意してください。また、解放弦の多用は音に締まりがなくなったり、ミュートが甘くなってしまいますので注意してください。あと・・・どちらにしても左手のトレーニングは欠かすことができないということも・・・