ベース弦の張替えは、エレキベースを購入後最初にする本格的なメンテになるのではないでしょうか。張替え方法や張替えのタイミングなど、なかなか分かりづらいとは思いますが、一度やってしまえば何てことありません。肝心なのは最初の張替えでしょう。今回は、弦の張替え方法とタイミングについて、写真付きで解説していきます。
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弦張替えのタイミング
そもそもベース弦の張替えタイミングはいつなのか?ということですが、人によって様々です。ベース弦は2,000円~3,000円もするので、自分の経済状況と合わせ考えて下さい。だいたいのパターンをまとめています。私は、②と③を併用している感じです。
①3カ月に一回は交換する
②半年に一回は交換する
③弦に錆が出たら交換する
④1年くらいは交換しない
⑤ライブなどのタイミングを見て交換する
ちなにみ、今回は③に該当するので交換することにしました。写真で確認して欲しいのですが、ところどころ弦が変色していますし、指板も傷んでいます・・・・
どんな弦を選べばよいか
次は弦の選定ですが、これは「ベース弦のラウンドワウンド弦とフラットワウンド弦の違い」にまとめていますので、詳細は割愛します。
今回使うのは、フェンダーのニッケル製弦(045-105)です。今まではダダリオなどの普通の太さから細めの弦を使っていましたが、ライブも予定がないので、新たな物を試したく趣向を変えてみました。
弦張替え手順
弦の取り外し
今の弦を取り外しますが、まずは「ペグ」を緩めます。そして、弦を取り外す。これは特に問題ないでしょう。この時に、初めてであれば「どういう仕組みで弦を取り付けているのか」をしっかり確認しましょう。不安であればスマホで写真撮影を!特にブリッジで弦をどう止めているのか、ペグにどのように弦が巻かれているかに注目しましょう。
簡単な方法としては、弦を途中でカットして取り外せば楽に作業できます。私は、気になったジャンク品のベースを買ってきて修理したりもするのでベース弦は捨てずに取っておきます。(※ジャンク品楽器の目利き方法 参考。)ちなみに下の工程まとめ写真に写っているのは、ペグ巻取り機(ベース弦ワインダー)です。
指板の清掃・保湿
これは非常に重要です。なぜなら、このタイミングでしか細かな清掃ができないからです。清掃・保湿には、ピカットクリーナーとオレンジオイルを使います。
ゴミ拾い
綿棒や柔らかいタオルなどで指板のゴミ拾いをします。オレンジオイルを塗布する準備です。
フレット清掃
柔らかい布にピカットクリーナーを塗り、フレットを磨きます。磨くといっても、数回擦ればピカッと輝きだします。
オレンジオイルを塗る
メインはキッチンペーパー、フレット付近の細かな部分は綿棒(歯ブラシ)を使います。それぞれ、オレンジオイルをしみ込ませ軽く塗布し、5分くらいおいて、乾いたキッチンペーパーや綿棒(歯ブラシ)で拭き取ります。木目に沿って作業した方がきれいに仕上がります。作業工程を写真にまとめていますので参考にしてください。
新しい弦を張る
下の工程まとめ写真では「裏通し」タイプのベースとなっていますが、ブリッジに穴が開いているタイプのベースもあります。弦を外すときに確認した通り、弦を通していきます。
弦をカットする
新品弦は長めになっていますので、取り付けるペグから20CMくらいを目安にカットします。私は、2フレット先のペグを目安にカットしています。(写真を参考)
ペグに巻き付ける
色々なタイプがありますが、写真のタイプはペグの中央に弦を差し込み、横に流して巻き込んでいくタイプです。弦をペグの下へ向かってうまく巻き付けていきます。私は弦を抑えながら慎重に巻き込みます。ここを雑にしてしまうと、弦を張った時に巻き込み部分が崩れ、突然音程が狂うことになります。
チューニング作業
いつも通りにチューニングしましょう。
チューナーの表示をしっかりと理解し、緩めるのか締めるのか確認しながら慎重に調整し、締めすぎて弦が切れないように注意してください!!自信のない人は下記「チューニング方法確認」を参考にしましょう。
特に初めての場合、弦が切れそうで怖い思いをしながら締めていくことになるかと思います。一気に巻かずにゆっくり巻いていきましょう。
チューニング方法確認
1弦を合わせている時にチューナーが「E」表記なら、もう少し締めるという具合ですが、1オクターブ高い「E」だった場合、締めすぎると弦が切れてしまいます。この辺りは感覚で調整してくださいね。
◀低音 CーD(2弦)ーE(4弦)ーFーG(1弦)ーA(3弦)ーBーC 高音▶
音程がどうも合わない場合
この場合、オクターブ調整などをしますが、これは別の機会にまとめたいと思います。基本的に、今までと同じセッティングでの張替えなら、この方法で調整可能だと思われます。
弦交換後の注意
弦交換後は、金属である弦が伸び縮みして、チューニングが安定しません。安定するまでの目安は、だいたい1週間から2週間でしょうか。なので、ライブ前だと演奏中にチューニングが狂ったりすることもあるのでご注意を!!特に夏場は、朝と夜でかなり変わります。